もうすぐ夏休みが始まります。子どもたちにとっては夏休みはたくさん遊べる最高の長期休暇ですが受験生にとっては正念場です。今回は、受験生に夏休みの間に取り組んでほしいことをまとめました。海外生については一時帰国した場合のアドバイスも書きました。
「夏を制するものは受験を制す」とよく言いますが、夏休みに勉強をやりきれるかどうかで受験が成功するかどうかが決まります。夏休みに手を抜いた子どもたちは、その後も思うように成績が伸びず、志望校を下げることになったり第一志望が受からなかったりします。
進学塾の生徒たちは、開校から閉校まで授業と自習室でみっちりと勉強しています。先生たちは自習室を見回っていて私語をしたりサボっている生徒を見つけたら、厳しく注意したり帰らせたりします。生徒たちは家に帰ってからも大量の宿題と模試に向けての勉強に向き合っています。
単純計算で1日9時間勉強したとして×30日で270時間です。1か月本気で勉強した生徒と遊んでしまった生徒ではかなりの差がついてしまいます。
定期テストも高得点を維持していて、模試の結果もA判定を取っている状態ならまだしも、そうでない場合は取り返すチャンスは今しかありません。
苦手を克服するのは得意なことを伸ばすよりも時間がかかります。目を背けずに最後のチャンスだと思って勉強に向き合ってください。
夏休みに取り組むこと
定期テスト対策
バンコクやシラチャの子どもたちもそうですが、夏休み明けに定期テストがある学校が多いと思います。ほとんどの受験生は内申点が重要なので、夏休みの間にこれまで習ったところを忘れないように復習して定着させておく必要があります。テスト直前に焦らないように余裕をもって対策していってください。
苦手の克服
前述したとおり、苦手を克服するのは時間がかかります。特に、国語、数学、英語の3科は、積み重ね教科なので、躓いたところまで遡って復習する必要があるからです。
先生たちがよく話してくれると思いますが、土台作りをしっかりしないと頑丈な建物を建てることはできません。土台ができていない人はじっくり時間をかけて土台を固める必要があります。そして、そんなまとまった時間がとれるのはこの夏休みが最後です。
諦めないでもがいてください。「やりきった」と言えるくらい本気で勉強すれば必ず学力は上がります。

何を、どうやって勉強していいかわからないときは先生に相談してみてください。相談する先生がいない場合はお問い合わせフォームから気軽に連絡してくださいね。
入試、模試に向けての1,2年生範囲の復習
高校入試では中1、中2で習った範囲も満遍なく出題されます。理科、社会も模試で高得点が取れない人、忘れている単元がある人も多いのではないでしょうか。
理科、社会もこの夏休みに中1,中2の範囲をしっかり復習しておきましょう。模試を受ける人は、まずは模試で高得点を取ること、A判定を取ることを目標に勉強してください。
※帰国生入試や私立でも3科目で受験できる学校しか受けない人は作戦が変わってきます。志望校に合わせて対策していきましょう。
入試問題演習
帰国生入試の場合は早い人だと年内の10月~12月にかけて入試が始まります。早めに受験校の過去問に取り組んで対策をしていきましょう。
慣れないうちは応用問題に歯が立たなかったり時間内に解き終えることができない科目もあるでしょう。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。まずは、どのような入試問題が出るのかを知り、自分に足りないところを知りましょう。
一時帰国する場合
多くの海外生が同様だと思いますが、バンコクやシラチャに住んでいる方も夏休みに一時帰国することがあると思います。受験生の場合は、帰国中に学校見学や説明会に参加することもあるでしょう。
先ほど「夏を制するものは受験を制す」と言いましたが、受験生の場合は帰国中の夏休みの過ごし方が難しいです。せっかくの一時帰国、友だちや親戚に会ったり、行きたいところや買いたいものもあるでしょう。何かと忙しい夏休みになると思います。

一時帰国中も勉強時間を確保し効果的な勉強をするには、どうすればいいでしょうか。
地元の塾の夏期講習に通う
長い夏休みはモチベーションと勉強習慣の維持が難しいです。特に長時間集中して勉強を続けるのは小・中学生にとっては簡単なことではありません。
手っ取り早いのは塾に通うことでしょう。
塾選びのポイントは、まず自習室を使えることです。受験生は授業時間以外でも開校から閉校までの時間は自習室をフルで利用して勉強するのが当たり前です。
塾に通う場合は「大手の集団指導の進学塾」か「個別指導の塾」かで迷う人も多いと思います。
以前、下記の記事で集団指導、個別指導のメリット、デメリットについて書いたので参考にしてください。
進学塾の場合は、厳しい先生と緊張感のある雰囲気で、受験生たちが猛烈に勉強しているところに入れるのはメリットです。危機感をもって勉強に取り組むことができます。
ただし、一時帰国で通う場合は「集団指導の塾」は友だちもいなくてアウェイになる可能性があります。日本の塾で夏期講習に参加してきて生徒たちから「めっちゃアウェイだった」「友だちがいなくてつらかった」という感想を聞くことがあります。それでもへこたれないタフさが必要です。
※講習だけの参加を受け付けてくれない塾もあるのでまずは問い合わせてみてください。
個別指導の場合は、何の科目のどの単元をやるのかを自分で決める必要があります。授業は苦手科目や単元のケアをしてもらい、後はフルタイムで自習室を使わせてもらうのが良いでしょう。
集団指導でも個別指導でも、授業時間外でわからないところを質問できる塾が望ましいです。
図書館や公民館の自習スペースを利用する
夏休み明けの定期テスト対策や、入試に向けて1,2年生範囲の復習、未修単元の予習など、夏休みにやるべき勉強がきちんとわかっている人、また、それを計画的に実行できる人なら、塾に通わなくても自分で勉強をすることができるでしょう。
とはいえ、一日中家にいては集中力も続かないし、どうしても誘惑に負けてしまう子どもたちが多いです。できるだけ、図書館や公民館の自習スペースなど、集中して勉強できる環境に身をおくようにしましょう。
自習可のカフェがあれば、カフェ勉もありです。ただし、騒がしくない集中できる落ち着いた雰囲気のカフェが良いです。ドリンク代はかかってしまいますが、塾代に比べたら費用は無いようなものです。
図書館とカフェを行き来しても良いでしょう。場所を変えるのは良い気分転換になります。
また、通える範囲に有料の自習室がある場合はお金を払って自習室を利用するのも有りです。有料自習室の場合は1day利用が可能か、入会金が必要か等、場所によってシステムが異なるので、使いやすさと値段を見てから決めてください。
オンライン講座を受講する
現在通っている塾がオンライン対応をしているようであれば、オンラインで夏期講習に参加するのも良いでしょうし、最近ではオンライン家庭教師も増えています。
教室の授業風景を映してもらうだけの場合は、ただ見ているだけの受け身の授業になってしまう可能性もあるので、積極的に質問をしたり解いた問題を添削してもらったりなど、受け身ではない双方向性の授業をできるかどうかがポイントです。
また、オンライン授業の場合は、授業時間外は自分で自学時間を確保する必要があるので、前述したように図書館や公民館などの自習できる場所を利用してください。また、オンライン塾によってはオンライン自習室を開室しているところもあるので自宅学習が捗らない時は利用してみると良いでしょう。
オンライン講座でも、宿題の管理や自学のサポートも徹底してくれるところが望ましいです。

宿題を期日に提出しなかった場合は連絡をしてくれたり、授業時間以外でも定期的にオンライン面談で勉強方法のアドバイスやモチベーションアップ等のコーチングをしてくれたりするところが良いですね。
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