子どもの読書習慣をつけるためにやってほしいこと

読書

「子どもに読書習慣をつけたい」「読書が重要なのはわかっているけど、なかなか本が読めない」そんな保護者や子どもたちのための記事です。読書習慣を身につけるために家庭でできること、子どもたち自身に取り組んでほしいことをまとめました。

読書習慣のある子どもは国語が得意

読書習慣のある子どもは国語が得意です。解き方のコツさえつかめば入試問題でもすぐに解けるようになります。読書習慣で培った豊富な語彙力も強みですが、長い文章でも内容を理解する力がとても重要です。

国語が苦手な子どもは、線部や空欄の前後にある言葉をパズルのように探すことができても、文章全体の内容を理解することができません。「これは前の文を否定しているな」とか「ここは具体例を並べている段落だな」とか、文と文の関係や段落の役割もわかりません。

文章を読むのに慣れている子どもと決定的な差があります。

もちろん読む力は書く力にも直結しています。本をたくさん読んでいる人は、どういう論の展開をすればいいか、文と文のつなぎや文章の流れ、話題や語彙などが身体に染みついています。

文章を読めない人は、記述をしてみても、主語と述語が対応していなかったり、「てにをは」などの助詞が抜けていたり、筋の通っていない文章になったりします。

学校や塾の先生には、本を読まないで育ってきた子どもたちはすぐにわかります。そして、そういう子どもたちの国語力を伸ばすのがどれだけ大変か……。

本好きは誰に言われたわけでもなく勝手に読書に夢中になっています。自分の興味があるもの、好きなものを読んで、その副産物として国語力、読解力が身につくなら、こんなに良いことはありません。

家庭でできること、やってほしいこと

家庭で取り組んでほしいのは、とにかく「本を読むのが当たり前」という環境づくりです。

家に本棚はありますか?

そもそも家に本棚がない、棚はあっても本が並んでいない、という家庭はちょっと心配です。

子どもが本を読まないご家庭で、保護者に話を聞いてみると両親とも本を読まないという家庭が多いです。

家族がテレビやスマホを見てばかりの家で育ったら、子どもも同じようになるのは当然ですよね。

「親の背を見て子は育つ」といいますが、やはり親の存在というのは大きいのではないでしょうか。

この記事を読んで心当たりのある方は今からでも遅くないので、家族で一緒に読書習慣をつくっていきましょう。

読み聞かせからスタート

まだ小さいお子さんでしたら、読み聞かせをしてください。寝る前にベッドの上で数ページずつ物語を読んでいくのも毎日の習慣になって良いと思います。親御さん自身が読んでおもしろそうな本を選ぶのをおすすめします。

読み聞かせをすることで子どもたちは物語のおもしろさを知り、想像力も豊かになっていきます。子どもにとって親に読み聞かせをしてもらった本は一生の宝物になりますし、忘れられない美しい思い出になることでしょう。

親の蔵書は宝の山

子どもにとって親の蔵書は宝の山です。最初は関心を示さなくても、いつか興味を持つ日がやってきます。私も初めて洋書を手に取ってみたのは父の本棚でしたし、ドストエフスキーなどの世界文学、カントやヘーゲルなどの哲学を知ったのも父の蔵書からでした。

まず目に入るところに本が存在しているということが重要です。何もないところに興味や関心は生まれないからです。家の書棚を充実させていきましょう。

書店や図書館に行こう

家族でお出かけする時は、ぜひ本屋さんに立ち寄ってください。カフェが併設されたおしゃれな書店も魅力がありますし、大型書店や図書館に行って視界を埋め尽くす大量の本に圧倒されるのも良い経験です。

書店はお客さんに手に取ってもらえるように選書をしたりポップを描いたりいろいろな工夫をしています。子どもたちの好奇心を刺激してくれるはずです。定期的に書店に通って、本を身近なものにしてください

読みなさい(強制)ではなく読みたい(希望)という気持ちを大切にしてください。子どもの前で本を読んだり、さりげなくテーブルの上に本を置いてみたり、日常の生活に本を取り入れていってください。

子どもたちに取り組んでほしいこと

まずは漫画でも良い

本当に活字が嫌いな子どもたちは漫画も難しくて読むことができません。

そういう人は最初は漫画から読むのもありです。

学校の図書室に置いてある歴史漫画などは勉強にもなるので一石二鳥ですが、ジャンプやマガジンで連載している流行りの漫画でもかまいません。まずは活字を読むのに慣れること。そして自室の本棚を埋めていきましょう。

小説が苦手な人はノベライズから

どうしても小説を読むのが苦手だという人もいます。

そういう人はアニメやゲーム、映画などのノベライズに挑戦してみてください。知っているキャラクターや世界観ならスムーズに物語の世界に入っていくことができます。
※ノベライズとは漫画や映像作品を小説化することです。

映画やドラマの原作小説も同様の理由でおすすめです。

本の話をできる人を見つけよう

「類は友を呼ぶ」とも「朱に交われば赤くなる」とも言いますが、読書仲間を作るのをおすすめします。本を読んだことのない人は、まず何を読んでいいかがわかりません。本好きの友だちにおすすめを聞いてみましょう。

「国語の成績を上げるために本を読みなさい」なんて言われて素直に読書をする人がいるとは思えません。友だちが「おもしろかった!」と言っていたものなら興味が持てます。

読んだ本について友だちと語り合うことも読書の楽しみのひとつです。

まずは興味を持てそうな本を探しましょう。本を読んでいくと、本当にワクワクする本、自分のために書かれていると思えるような本、そんな最高の一冊に出会える日がやってきますよ!

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