【国文法】付属語【プリント配布】

国語

「付属語」は中学2年生の国語で習う範囲です。プリントもダウンロードできるので定期テストや模試、高校入試の対策などに使ってください。

▼プリントダウンロード▼
助動詞プリント問題・解答セット
助詞プリント問題・解答セット
※プリントは授業で自由に使ってください。ただし、ネット上での再配布や販売はお断りします。

プリントはテストでよく出る種類や意味を識別する問題です。助動詞のプリントと助詞のプリントを分けてあります。解答にはそれぞれの助詞・助動詞の意味の違いも書いてあります。

それでは、助動詞と助詞についてくわしく見ていきましょう。

助動詞

助動詞は活用のある付属語です。

助動詞の活用

「活用する」とは「変化する」ということでしたね。

カレーを食べたい

助動詞「たい」の後ろに「た」をつけてみると、

カレーを食べたかった。

「たい」が「たかっ」に変化しました。

助動詞18個を覚えよう

れる、られる、せる、させる、たがる動詞型
たい、ない、らしい形容詞
そうだ、だ、ようだ形容動詞型
た、ぬ、です、ます特殊型
う、よう、まい無変化型

動詞型の助動詞は動詞と同じ活用をします。形容詞型の助動詞は形容詞と同じ活用をします。

たとえば、形容詞型の「たい」「ない」「らしい」の三つは「い」で終わっていますね。「美しい」「楽しい」のように形容詞も「い」で終わります。

助動詞も「い」の部分が形容詞と同様に「かろ、かっ、く、い、い、けれ」に変化します。

「たい」の場合は下記のように活用します。

未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
たかろたかっ
たく
たいたいたけれ

特殊型で気をつけたいのは「ぬ」の活用です。

未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
ぬ(ん)ぬ(ん)

否定・打ち消しの「ぬ」は「ず」「ん」「ね」になることがあるので注意しましょう。

また、無変化型という形が変わらない助動詞もあります。「よう」の活用は下記。

未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
ようよう

親に知られようものなら大変なことになる。

「知られよう」は後ろの「もの」という名詞(体言)にかかっている連体形です。無変化でも終止形と連体形という活用形があります。

助動詞の意味

れる、られる受身、尊敬、自発、可能
せる、させる使役
たい、たがる希望
ない、ぬ否定(打消し)
らしい推定
そうだ伝聞、様態
断定
です丁寧な断定
ようだ推定、比喩、例示
過去、完了、存続
ます丁寧
う、よう推量、意志、勧誘
まい打消し推量、打消し意志

聞きなれない意味もいくつかあると思うので間違えやすいものを説明します。

自発「れる・られる」

昔のことが思い出される。(自発)

自発は「自然とそうなる」ときに使います。

例示「ようだ」

彼のように強くなりたい。(例示)

「たとえば〜」の意味で「例」を示すときに使います。比喩と間違えやすいので注意しましょう。

存続「た」

服を着ポメラニアンがいるよ。

これは「服を着ているポメラニアン」という意味です。存続の「た」は「〜ている」にすることができます。

断定「だ」

断定の助動詞「だ」の識別は国文法が苦手な生徒たちが苦戦するところです。

これはピカソの作品。(断定)

断定の助動詞「だ」は名詞について「〜である」という断定の意味になります。

下記の「だ」はどうでしょうか。

その本はもう読ん

この「だ」は断定の意味ではないですよね。これは「過去・完了」の助動詞「た(だ)」です。

それでは次の「だ」はどうでしょう。

スマートフォンは便利

これは「だ」に線が引いてありますが「便利だ」という形容動詞の一部です。形容動詞は「スマートフォンはとても便利だ」のように「とても」や「かなり」をつけて強調することができます。

他にも助動詞「そうだ」「ようだ」の一部に線が引かれてあることもあるので注意してください。

助動詞の意味と見分け方については下記の動画も参考にしてください。

助詞

助詞は活用のない付属語です。

助詞は「格助詞」「接続助詞」「副助詞」「終助詞」の4つ種類に分類できます。

格助詞

格助詞は主に体言(名詞)につきます。

また、同じ夢見ていた。

「を」は「夢」という名詞(体言)についているので格助詞です。

格助詞は「の」の識別の問題がよく出題されます。

① 梅花が咲いている。(連体修飾)
② ゴッホ描いた絵。(主格)
③ その自転車は僕だ。(体言代用)

①「梅の」は後ろの「花」という名詞(体言)にかかっている連体修飾語です。

②「ゴッホの描いた」の「の」は「が」に変えることができます。「ゴッホが描いた」と主語になる「の」です。

③の「僕の」は「僕のものだ」という意味で「もの・こと」という体言の代わりに使う「の」です。

格助詞10個を覚えよう。

を、に、が、と、より、で、から、の、へ、や

鬼が戸より出、空の部屋」とゴロで覚えよう。

とはいえ、これらの助詞が必ず格助詞になるとは限りません。次の接続助詞について見てください。

接続助詞

接続助詞は主に活用する語(動詞・形容詞・形容動詞・助動詞)につきます。

また、同じ夢を見いた。

「て」は「見る」という動詞(活用する語)についているので接続助詞です。

同じ助詞でも、どの品詞につくかで種類が異なることがあります。

① 森さんからもらったチョコレート。(格助詞)
② 走ってきたから疲れた。(接続助詞)

①の「から」は「森さん」という名詞(体言)についている格助詞、
②の「から」は「た」という助動詞(活用する語)についている接続助詞です。

副助詞

副助詞はいろいろな語につき、意味を付け加えます。

主な副助詞は覚えておくと良いでしょう。

さえ、は、やら、しか、でも、か、なり、くらい、など、ほど、まで、こそ、も、だけ、ばかり、だって

どんな意味になるか少し例を挙げてみます。

副助詞「さえ」

① 子どもさえ知っていることだ。(他を類推)
② 強風の上に雨さえ降りだしてきた。(添加)

①「子どもさえ知っている」ということは他にも知っている人がいるということですね。これを「他を類推」と言います。

②の場合は強風に加えてさらに雨が降ってきたいう添加(追加)の意味です。

副助詞「ばかり」

① 彼女のことばかり話す。(限定)
② 千円ばかり貸してくれないかな。(程度)
③ 今来たばかりだよ。(直後)

限定はonlyと程度はaboutのように使います。①の「ばかり」は「だけ」に、②の「ばかり」は「ほど」「くらい」に変えることができます。③は動作の直後であることがわかりますね。

副助詞は二文字以上のものが多いのですが、「は」「か」「も」は一文字なので格助詞と間違える人が多いので気をつけてください。

終助詞

終助詞は文の最後につけます。

過去を振り返る。(禁止)

入り口はどこだろう。(疑問)

シンプルなので終助詞を見分けるのは難しくありません。

▼助詞の見分け方についても解説しています。▼

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