組み合わせCについての解説記事です。中学校の数学の授業では習いませんが、進学塾の難関校対策では教えているところも多いです。知っておくと中学受験や高校入試でも役立ちます。
難関中学や難関高校の入試では組み合わせCを使う問題が出題されることがあります。
「塾で習ったけどよくわかりません」という質問をされることがあるので、今回は組み合わせCの使い方について説明します。
それでは、例題を見てみましょう。
(例題)5人の中から3人を選ぶ場合の数は何通りあるでしょうか。
これくらいの数なら全て書き出してもそれほど手間ではないかもしれませんが、5C3の計算を使うと簡単です。
Cの左側と右側にある数字は、5つの中から3つを選ぶということです。
計算は下記のようになります。
$ 5C3=\dfrac{5×4×3}{3×2×1} $
分子はCの左側の数を5×4×3と1ずつ数を減らして掛けていきます。Cの右の数だけ掛け算します。
分母はCの右側の数を3×2×1と1ずつ数を減らして掛けていきます。
ということで、正解は10通りですね。
なぜ、このような計算になるのでしょうか。

分子の5×4×3だけだと、順列というやつで並べ方が何通りあるかがわかります。
ABCDEの5人がいてAから始めた場合だと下記の12通りです。同じようにBCDEから始めた場合を考えると12×5=60になりますね。

上記を見てもらうと、いろいろな並べ方があるのがわかります。たとえばABCを選んだ場合を考えると、ABCとACBの2つあります。Bから始めた場合はBAC, BCAの2つ、Cから始めた場合もCAB, CBAの2つがあり、合計で6つあります。
並び順を考えないで3つだけを選ぶ場合は、この6つは1つとして考えることになるので$ \dfrac{1}{6} $ にする必要があります。(ダブっている数を割っていることになります)
(例題2)10人の中から4人を選ぶ場合の数は何通りあるでしょうか。
それでは、もう一つ例題です。10つの中から4つを選ぶということは10C4ですね。
$ 10C4=\dfrac{10×9×8×7}{4×3×2×1} $
という計算になります。答えは210通りです。
それでは、応用問題にも挑戦してみましょう。
(問)7人から5人を選び、円卓(丸いテーブル)に座る並び方は何通りあるでしょうか。
$ 7C5=\dfrac{7×6×5×4×3}{5×4×3×2×1} $
7人から5人を選ぶ場合の数は21通りあります。
次は並び方ですが、1列に並ぶのではなく円になるというのがポイントです。

一列に並ぶと異なる並び方でも、円卓だと全員が右に一つ移動しただけで同じ並び方になります。
ABCDE, EABCD, DEABC, CDEAB, BCDEAの5つは同じ並び方ということになります。
5×4×3×2×1=120をダブっている5で割って24通りです。
円卓の並び方は、もう一つ考え方があります。

上記のように一人を固定して考えると、右に一つ移動してもABCDE, DAEBCは別の並び方になりますね。
4×3×2×1=24で同じく24通りになります。
7人から5人を選ぶ場合の数は21通りだったので、
21×24=504
7人から5人を選び、円卓(丸いテーブル)に座る並び方は504通りです。

最後の応用問題は円順列といって高校で習います。少し難しかったかもしれませんが、実際に中学生に質問された問題を紹介しました。
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