【入試問題研究】千葉県2023年

千葉県2023年高校入試の国語、数学、英語の問題についての記事です。どのような問題が出題されるのか解説とともに紹介します。対策の参考にしてください。

千葉県では、船橋高校や幕張総合高校、稲毛高校（国際教養）など、帰国生入試を実施している高校もあり、国数英の3科目で受験できます。

国語

50分100点満点

国語は時間との戦い。50分で「聞き取り」「漢字の読み・書き」「論説文」「小説文」「古文」「作文」を解き切らなくてはいけない。

［一］聞き取り

国語でリスニングが出題されるのが千葉県の特徴。それほど難しくないので過去問でしっかり練習しよう。2023年は、文化祭の催し物についての話し合いが放送され、すべて選択問題。

［二］漢字の読み

読みは4問。

［三］漢字の書き

書きは5問。書き漢字はすべて小学生範囲から出題された。

［四］論説文

出典は鹿毛雅治『モチベーションの心理学』（中公新書）

意識と非意識の二重プロセスについて考察した文章。

（５）のⅡは時間がかかりそうな問題で、ハマってしまうと探せない。キーワードっぽい「習慣」の前後を探しても答えはない。「システム１」とはどういう状態かという視点で探す。

［五］小説文

出典は逸木裕『風を彩る怪物』（（祥伝社））

（５）の（a）も時間がかかりそう。「上空を吹き荒れている（風）」だと字数に合わないので、もっと前に風について書かれていたところを探す。

 （C）は難問。正答率は満点が2％、部分点が3.2％。「フルートから逃げている陽菜」の気持ちを考える。登場人物の状況や心情をまとめる練習をしておきたい。

［六］古文

出典は「宇治拾遺物語」

（４）の話し合いの資料が読解のヒントにもなる。

頻出の返り点をつける問題も出題された。

どれも基本的な問題だった。

［七］作文

資料から読み取ったことを自分の考えを書く問題。

後段も「具体的にどのような交流を行いたいか」「その理由とともに」など、条件をはっきりと書くのがポイント。

数学

50分100点満点

[1]小問集合

（３）データの活用は頻出。相対度数や累積度数、箱ひげ図の読み取り方など、しっかり復習しておこう。

（７）作図。円の接線を書く問題。円に内接する直角三角形の性質を利用する。小問集合の中では正答率は低かった。

[2]関数

（２）座標がわからないので記号に置き換えて考える。正答率4.4％

[3]図形（証明）

（２）ひとつの外角はそのとなりにない２つの内角の和に等しい（下記図）

（３）△BFGと△EFBが相似だと見抜けるか。時間内に解くのは難しかった問題で、正答率は何と０％

ここにこだわって時間をロスしてしまうのはもったいない。問題の見極めが重要。

[4]数と式

（１）Aさんが「パー勝ち「パー勝ち」「グー負け」のとき、Bさんの得点をそのまま「パー負け」「パー負け」「グー勝ち」で計算しないように注意。Bさんは「グー負け」「グー負け」「パー勝ち」ですね。

（２）Mが0なので、0=-5a-7b+40

5a+7b=40で、あり得る組み合わせを考える。

英語

60分100点満点（リスニング含む）

［1］〜［4］リスニング

［4］は文章中の空欄を埋める問題。解答の単語は、直接は読まれないので、聞き取った内容を文脈に合わせて言い換える必要があるので、難度は高め。とはいえ、どれも基本的な単語だったのでリスニングは満点を目指したい。

［5］文法問題

語形変化と並び替え問題

（１）動詞を名詞に変える問題

（２）仮定法過去

（３）be good at 〜ing

（４）（５）は後置修飾

［6］英作文

イラストのセリフを考える問題。ホテルで鍵をなくしてしまった場面。

［7］長文と資料の読み取り

（１）③はジャムだからといって早とちりしてstrawberryを選ばないように。資料にはOctoberと直接書かれおらず、August to Novemberと書かれている。

（２）の資料読み取りは、1の方が2よりも駅での滞在時間が長いことを読みとる。何を答えれば良いのかわからなかった人もいたのでは。

［8］長文

辞書についての話。

thickは「厚い」　対義語のthin「薄い」も抑えておこう。

close on its own は「勝手に閉じる」

内容一致問題は普段から選択肢の変な部分をチェックする練習をしておこう。

［9］対話文の空欄補充

（１）〜（３）は選択問題。（４）は英作文。

ファーストペンギンについての話。話題を知っている人はスムーズに解けたのでは。